予防歯科・歯周病治療

予防歯科について

歯科医院は「歯が悪くなってから行くもの」だと思っていませんか。
実際、一昔前の歯科医院では、痛い時だけ、違和感のある時だけに行く所という認識が強く、定期検診や歯のクリーニングでご来院いただける患者様は少数でした。

しかし、歯は治療する度に弱くなってしまう特徴があり、悪くなってから歯科医院に行くだけでは、治療を行っても最終的に歯を失う可能性があります。つまり、歯にとって治療とはリスクであり、一番良い状態は"治療しない"こと、そして、既に治療している歯があれば"これ以上悪くならない"ことが重要です。

そこで、昨今推進されている考え方が『予防歯科』です。
歯が悪くならない為に定期的な検診とメンテナンスを行い、お口の健康を維持する診療です。

予防歯科

もちろん、虫歯や歯周病は放置してしまう状態が一番良くないので、歯やお口に痛み・違和感のある方は、早めに歯科医院を受診してください。当院では、しっかりと治療を行った上で、治療後は予防歯科へ移行し、生涯にわたって患者様の歯をお守りします。

お口の健康は、身体の健康にも繋がることが明らかになっていますので、泉佐野市のくりもと歯科・口腔外科クリニックの予防歯科で、お口だけでなく身体全体の健康を維持していきましょう。

国も予防歯科を推奨?
「国民皆歯科健診」について

「国民皆歯科健診」とは、2022年6月の閣議決定で骨太の方針に盛り込まれた日本国民全員に歯科健診を義務付ける制度です。現時点では、施行されておりませんが、2023年に厚生労働省が基本方針を修正するなど、政府がお口の健康に対して注力している姿勢がうかがわれます。

では、なぜ歯科健診を国が推進しているのでしょうか?
乳幼児~高校生までは、保健所や学校などで歯科健診の機会が自然と取られます。
しかし、成人以上は、定期検診を受けるか本人に委ねられるので、検診の受診率は大幅に低下します。
結果、大人になってから口腔トラブルが発生しやすくなります。

予防歯科

ここで重要なのが、口腔トラブルが「健康寿命」「総医療費」に深く関係しているという点です。
例えば、歯が悪いまたは欠損している状態では、食べ物を上手く噛むことができず、消化器系に大きな負担がかかります。また、口腔トラブルの代表格である「歯周病」においては、関係する全身疾患に糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞、認知症、早産などあります。そうして、口腔トラブルに対する歯科治療や関連する全身疾患の医療費が増加してしまいます。

このように、口腔トラブルがもたらす様々な問題から、悪くなる前の「予防」が重要であると政府は判断し、歯科健診を義務化を進めております。

定期検診と歯の本数について

定期検診を受けている人と、悪くなってから治療だけを受ける人では、年齢を重ねるほど歯の本数に差が出る統計があります。

その統計によると、定期検診を受けていない人は、50代から徐々に歯を失い、80代では平均6.8本しか歯が残っていません
一方、定期検診を受ける習慣のある人は、80代でも平均15.7本歯残っており、定期検診と歯の残数は密接に関係していることが分かります。

逆に、40代までは定期検診を受けている人も、そうでない人も歯の本数に差がほとんどありません。しかし、これは40代まで検診を受け無くても大丈夫、という事では無く、身体の免疫が落ちてくる40代から、それまでの習慣が歯の損失として現れるという事なので、若いうちからの定期検診が大切です。
そして、定期検診を受けてこられなかった人も、今から始めても将来的に残せる歯を増やすことができます。

定期検診と歯の残存数の関係 定期検診と歯の残存数の関係

予防歯科はお金の節約になる?

「痛い時だけに通院する方」と
「定期検診の習慣のある方」の
治療費の比較

定期検診有無の治療費の比較 定期検診有無の治療費の比較

異常がなくても定期的に歯科医院へ行く=「維持費がかかる」とお思いの方もいらっしゃると思います。しかし実際は、歯科医院へ定期検診にお越しいただく事は、生涯の医療費を抑える事にも繋がります。

例えば、とある歯科医院で調べた統計によると、「定期検診の習慣がある方」は「痛い時に歯科医院に行く方」に比べ、80歳までの治療費推計が284万円も安くなったという結果が出ました。

実際、当院においても、同時期に通院を始められた患者様で10年間の治療費を比較したところ、3ヶ月に1回の間隔でメンテナンスに来られる患者様と比べ、具合が悪くなってから治療のみ受けに来られる患者様の治療費は約2倍に達しておりました。

上記で挙げた例は、あくまで歯科治療における費用であり、お口の健康が「健康寿命」と深く関係している事実を鑑みると、生涯の総医療費においてはさらに差が出る事は明白です。
予防歯科で健康だけでなく大切なお金も守りましょう。

歯周病について

歯を生涯残していくには、虫歯予防や治療も重要ですが、歯周病も注意が必要です。
歯周病は、歯を支える骨を溶かしてしまう病気で、歯を失う一番の原因です。また、歯周病はサイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)とも呼ばれ、ある日突然、発症するわけではありません。実は、10代から少しずつ進行していき、20数年の歳月をかけて、歯肉をジワジワとゆっくり冒し、出血、口臭などの自覚症状が出る30代の頃には歯周病になっています。統計では、35歳で80%以上の人が歯周病になっているといわれています。

このように、痛みなどの自覚症状が無いので、定期検診で歯周病が発症していないかを検査していなければ、知らないうちに危機的な状況に陥ってしまいます。噛めない、腫れている、歯が動く、隙間ができた、歯並びが変わった、と気付いた時には抜歯を余儀なくされるというケースも珍しくありません。

歯周病

歯周病と全身疾患について

歯周病は、全身疾患とも関係していることが近年の研究で明らかになってきました。もはや歯周病はお口の問題だけにとどまらず、健康寿命生活の質に関わっています。歯周病治療と予防で、一生涯健康に過ごせる身体をお口から作っていきましょう。

歯周病が関係している
代表的な全身疾患

  • 糖尿病
  • 動脈硬化
  • 脳梗塞
  • 狭心症・心筋梗塞
  • 誤嚥性肺炎
  • 認知症
  • 早産 など
予防歯科

特に糖尿病患者では、歯周病から生成される炎症性物質によってインスリンの働きが妨げられ、糖尿病が悪化することが明らかになっています。そして、糖尿病は体の防御反応を低下させるので、歯周病も悪化していきます。このように、歯周病と糖尿病は負のスパイラルを生む関係性にあり、糖尿病の患者様は、特に歯周病治療が重要になります。

当院で実施している
予防対策

虫歯や歯周病の原因は、主に磨き残しによって生じる歯垢(プラーク)や、歯垢が唾液の成分によって硬化した歯石です。
歯垢(プラーク)の除去は、毎日の丁寧な歯磨きが最も重要ですが、セルフケアだけでは限界があります。さらに、歯石は歯科医院で機械的にクリーニングしなければ、取り除けません。

泉佐野市のくりもと歯科・口腔外科クリニックでは、下記のような予防対策を実施し、患者様の歯を守っていきます。

定期検診

定期検診

虫歯と歯周病は、早期発見・早期治療が重要です。初期の虫歯であれば、正しいブラッシングと食事の実施だけで、歯を削る必要が無い場合もあります。また、過去に虫歯治療した歯は、再発のリスクがあるので、定期的に状態を把握しておく必要があります。

また、初期の歯周病は痛みなどの自覚症状が無いので、検査をしない限りご自身では発症している事に気づけません。
定期検診で健康な口腔内環境をキープしていきましょう。

ブラッシング指導

ブラッシング指導

虫歯・歯周病の原因はプラーク(歯垢)ですので、日々の正しいブラッシングが予防歯科において最も重要です。
しかし、正しいブラッシグと言っても、患者様のお口の状態によって磨き方は様々です。また、歯ブラシ一本をとっても「ネックの形状」や「毛の材質・形状・密度」に様々な種類があり、自分の口に合った歯ブラシを選ぶことも重要です。

泉佐野市のくりもと歯科・口腔外科クリニックでは、患者様のお口の状態を把握し、しっかりお話を重ねることで、患者様1人ひとりに合った「磨き方」「歯ブラシ」をご提案致します。

スケーリング

スケーリング

スケーリングとは歯に付着したプラーク歯石を除去する治療です。
歯石は歯面に付着したプラークに唾液中のリン、カルシウムが混じって石灰化したもので、表面はザラザラでプラークが更に付着しやすいような構造をしており、歯に強固に付着しています。

スケーリングでは主に、超音波スケーラーやキュレットスケーラーを使用して取り除き、歯の表面をつるつるの状態にし、プラークが付着しにくい状態にします。

PMTC

PMTC

PMTCは、選び抜かれた様々な機械・器具・材料の中から、患者さまのお口の状態に合わせて組み合わせを決定し、それらを用いて予防歯科のプロフェッショナルである歯科衛生士が患者さまの歯を隅々までクリーニングする施術です。
日常のお手入れではできないレベルのクリーニングです。

使用する器具の中には細い隙間に入れるために先がとがっているものもありますがクリーニング中に痛みを感じることはありません。
気持ちよく眠ってしまう方もいらっしゃるぐらいです。
クリーニング終了後は歯の表面がつるつるになってお口がさっぱりします。

SRP

SRP

長期間、歯石をとっておらず、歯石が多くついている状態になると、歯石が歯肉の中にまで付着してしまっているため、歯石を除去して歯の根元をきれいにするSRPという処置が必要になります。

この処置によって、ポケットが深い状態を改善することができます。深いポケットを放置すれば、その部分の歯周病は進行してしまいますので、しっかり歯石を除去することが大切です。SRPは、歯周病治療に関するトレーニングを積んだ歯科衛生士の協力が必要になってきます。歯石が歯肉の奥深くにある場合は、麻酔(表面麻酔、局所麻酔)などを用いてSRPを行う場合があります。
外科処置をしなくてもこの部分の治療がきちんとできていれば、歯の延命につなげることができます。

歯周外科手術

歯周外科手術

骨の破壊が大きく、歯周ポケットが著しく深いような箇所はスケーリングやSRPだけでは歯石を取り除く事が不可能です。このような場合は、歯周外科手術を行い、歯肉を切開して可視化した状態で細かい部分まで歯石を取り除きます。

また、骨の状態によっては、同時に失なわれた骨を回復する「再生療法」が行える場合もあります。

診療時間
9:00~12:30
14:00~18:00

【休診日】木曜・日曜・祝日 =9:00~13:00

※矯正の診療は第4木曜日の17:00~20:00です

〒598-0037
大阪府泉佐野市羽倉崎上町2-3447-1
リヒト21 1階

駐車場6台完備
  南海本線「羽倉崎駅」徒歩2分

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